エネライトの作成は「本当の省エネとは何か」を原点としています。
現在では省エネのため新たなテクノロジーを開発し利用する様々な試みがなされています。しかし、ここで問題の一つとして出てくるのは、イニシャルコストをランニングコストで償却できるのか、という点です。償却するのに多大な時間が必要となるのであれば、企画立案から実行にかかる時間、材料費、設置工事費、廃棄資材などを含めると、果たしてそれはecoに繋がるのであろうかという疑問が生まれます。
それでは本当のエコとはいったいどういったものを指すのか、そこがエネライト開発の出発点でした。
消費電力を削減するために選ばれた高効率のLED素子として日亜化学の高出力LEDを使用しました。そして妥協のない放熱を達成するために設計した電研アルマイト放熱ケースにより、LED寿命をメーカースペックの最大まで引き出しています。また放熱性を確保するため、高価だといわれているメタル基盤と放熱シリコンを使用し、妥協のない放熱性能を達成しました。エネライトFLシリーズでは材料のコストを優先するのでなく、省資源のために何をするかを考えた設計思想で作っています。
現在のLEDは集中的な電流を素子にかけることで電気を光に変換する効率を高め、その発光体は極小であることで変換率が高いといえども光変換できないものは熱として発熱します。LEDは熱により素子劣化が進み輝度が低下する特性があるため、高効率なエネルギー変換を維持するために放熱は必須事項です。
使用限界が長くなることで資源の有効利用が考えられます。エネライトFLシリーズでは放熱性を高めることでLEDの寿命を最大限に引き出し、交換サイクルを1-3割伸ばすことを考えています。仮に2割伸びれば経済面だけでなく20%のごみの削減になります。現在ガラスエポキシ基盤をはじめプラスチックカバーなどで構成される製品がほとんどのなか、エネライトFLシリーズの96%はアルミニウムで構成されています。両端キャップと光拡散フィルムを分別すれば再生可能な資源となります。ごみを出さないのも未来の環境を考える大きな理由です。
LEDを複数ブロックに分割し、各LEDブロックに変換効率の高いMOS-FETを使用しました。多チャンネルのマイコン信号でドライブ振動させ、効率の高い電源利用をするというエネライトの独自発想は特許出願しています。マイコンのプログラムを入れ替えることで光量の変更ができ、場所や状況に合わせ最適な明かりに調節することができます。一つのエネライトで多様な明り、細かい省エネを達成できるのも特徴です。
LED照明の中には省エネを優先するあまり、明るさが足らない商品も多くあります。エネライトFLシリーズは蛍光ランプの光量(lm)を確保すると同時に、振動数を高くしちらつきも調整しています。光源部品には日亜化学のLEDを使用するだけではなく、その中でも更にグレード指定し自然の白昼色に近いものを選んで実装しています。省エネを選んでいただいた方々に品質を犠牲にしていただきたくないのです。
現在70%、80%の削減はエネライトFLシリーズでは達成出来ておりません。光の品質と光量を確保を考慮し、交流-直流変換器を含む総電力削減は60%となっています。明るすぎや作業環境に支障がない場合はプログラムにより70%の調整もできます。発熱量は蛍光灯ランプ+安定器と比べて低く、冷房費の節減も考えられます。平均的なオフィスでは電力消費のうち30-45%が照明です。そこから60%削減すると20-25%のCO2削減はエネライトFLシリーズにより達成可能です。
エネライトでは蛍光ランプからの入れ替え工事を自社で請け持ちます。省エネを工事作業から推進するための試みであり、専用工事部を育成することで効率の良い入れ替え工事を達成しています。製品開発のコンセプトを一環するための取り組みです。
このような理念を基とした技術開発により、省エネ・リサイクル・経費削減を現実のものとし、経済の活性化とエコロジーに貢献できる照明器具”エネライトFLシリーズ”が誕生しました。様々な開発により実現した本質追求型省エネ照明”エネライトFLシリーズ”。エネライトでは更なる可能性を追求し研究開発を続けていきます。